さて、MMDBridgeとOctanrenderを活用したMMD(MikuMikuDance)を初めるに伴なって、まず電源ユニットを交換しました。

前回までの記事
MMDを始めよう!と思った【序章】

これまで、PCを自作する場合、予算編成はまずマザーボードとCPUありきで、電源ユニットについては二の次であまり高価なものは選びませんでした。自作PCは何台か組んできましたが電源ユニットの故障には遭遇した事がなかったので、「80PLUS」とかあまり考えずに(当時はまだ高価であったことも理由です)「とりあえず安いものでいいだろう」と言う事で、当時購入したのが「scythe CorePower2 400W」。グラフィックカードがHD3650だったのとHDDは2台積み(OS用2の.5inchの80GBとデータ用の3.5inchの2TB)で、それほど酷使するような使い方はしなかったのでこのたびも故障することなく現役?のまま引退となりました(笑)また何かの拍子に使うかも・・・

今回はパーツの交換のみなので予算がある程度電源ユニットに割けるのと電気代の節約も考えて「80PLUS」の電源ユニットを検討しました。「80PLUS」とはEcos Consulting社が実施している「80PLUSプログラム」が推進する電気機器の省電力化プログラムのことです。電源ユニットが20%~100%の出力時に交流(家庭用コンセント、(AC)100V)から直流(パソコン内部、(DC)3.3/5/12V)へ変換する時の「電源変換効率」について80%以上の基準を満す製品に「80PLUS」が認証されます。次の5種類の認証ランクがあります。

80PLUS(スタンダード)
80plus-standard
出力  20%・・・80%以上の電源変換効率
出力  50%・・・80%以上
出力 100%・・・80%以上
 
80PLUS BRONZE(ブロンズ)
80plus-bronze
出力  20% ・・・ 82%以上
出力  50% ・・・ 85%以上
出力 100% ・・・ 82%以上
 
80PLUS SILVER(シルバー)
80plus-silver
出力  20% ・・・ 85%以上
出力  50% ・・・ 88%以上
出力 100% ・・・ 85%以上
 
80PLUS GOLD(ゴールド)
80plus-gold
出力  20% ・・・ 87%以上
出力  50% ・・・ 90%以上
出力 100% ・・・ 87%以上
 
80PLUS PLATINUM(プラチナ)
80plus-platinum
出力  20% ・・・ 90%以上
出力  50% ・・・ 92%以上
出力 100% ・・・ 89%以上
以前の「80PLUS」認証のない電源ユニットは電源変換効率が70%~75%と言われています。(「80PLUS」認証が付いている電源ユニットは付いてない電源ユニットに比べると品質や性能について高性能になりますが、「壊れにくい」という訳ではないのでそこは注意が必要です。)
この統一された規格が登場してから、電源ユニット購入の際に比較検討が容易になりました。それまでは各開発元が独自で計測した電源変換効率のデータしかなかったため統一性が無く、製品の比較がしずらくてネットや情報誌の情報に頼らざるを得ませんでした。

そして「80PLUS」認証の電源ユニットへ交換した場合次のような利点が考えられます。
まずは「節電(電気代の節約)」。例えば400Wの電力を消費するパソコンがあるとします。このパソコンに電源変換効率70%と80%の電源ユニットを使用した場合、それぞれの必要な電力を比較すると、

変換効率70%の場合:400W / 70% = 572W
変換効率80%の場合:400W / 80% = 500W

となり、72Wの電力削減になります。金額に換算すると少額かも知れませんが節電にはなると思います。しかし、172W(70%の場合)の電力はどこにいったのでしょう?そうです、これが「変換ロス」部分であり熱に変わるのです。この時の熱を逃がす為に電源ユニットには大口径のファンが搭載されています。よくあるACアダプターが温かくなるのもこれが原因です。80%の場合は変換ロスが100Wになりますので、熱量が下がります。したがって、2つめの利点として排熱の減少による静音化が考えられます。

以前は高価だった「80PLUS」認証電源ユニットも、最近ではantecから1万円台前半のPLATINUM(プラチナ)認証の電源が発売されるなどだいぶ手の届く価格になってきています。私がリンクスアウトレットにて購入した「CORSAIR CMPSU-650TXV2」(80PLUS BRONZE)も「箱破損品」でしたが、諸費用込で8、000円弱でした。破損品といってもちょっと包装のビニールが破けていただけで、中の製品自体に影響は全く無かったです。

外箱。内箱。
外箱

箱破損の部分。
箱破損部分

内容物(専用のきんちゃく袋に入ってました)
内容物

5年保証!
5年保証シール

+12Vが53A!(これが選んだ決め手でした)
TX650出力性能

全体像その①
TX650全体図1

全体像その②
TX650全体図2

取り替えてみましたが、ワットチェッカーを所有していないもので視覚的に電力量の変化は確認できませんでした(^_^;)・・・また、ファンの音についても、一緒に取り替えたGTX550Tiのファンの音が思いのほか大きかったので、違いが良くわかりませんでした(^_^;)・・・ここは、精神衛生上良くなったということで良しとしておきましょう(^_^;)・・・

電源ユニットはPCを動かす為の大本(おおもと)の機器なので、長い目で見た場合やはり予算をかけて良いものを選ばないといけませんね。

さて、次は「MMDを始めよう!と思った【グラフィックカード導入編】」です。

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